OwaiKnight FM | Interview Baton #10
プロサックス奏者 “副田 整歩”
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前回のInterview Baton #9 「トランぺッター田中 充さん」からのご紹介、同じミュージシャン仲間の副田整歩(ソエダ ナオム)さん。副田さんはプロのサックス奏者を軸に、作曲活動、他アーティスへの楽曲提供、プロデュース、PV作成などマルチに活躍している。また、お経とJazzを融合させた『Nam Jazz』のリーダーでもある。
楽器を人に例えるなら、チューバのように大きい楽器は心優しい力士タイプ。トランペットは真面目な野心家タイプなどのように、楽器の元々の性格と演奏家の性格が、不思議とマッチしているような気がしてならない。サックスについては「ある場面ではカッコよく。ある場面ではシックにきめる。それでいて気さくなマルチタイプ」。まさに副田さんは、僕自身がイメージするサッスク奏者そのものだ。
学生時代から音楽漬けの生活をおくり、環境的にも恵まれ、優秀な成績で学校を卒業。しかし卒業後、直ぐに、今のようにプロとして活躍できるようになったわけではない。20代の頃は、コールセンターのアルバイトをしつつ、音楽活動をしていた。30代手前になって知人の代役ではあったが、大物アーティストとの仕事が舞込み、それから徐々に音楽人として生計を立てられるようになった。代役ではあっても自分の代わりとして仕事をお願いする以上、「音楽プレーヤーとしての技量」はもちろんのこと、「人間性」も必要であり、「この人なら大丈夫!」という代役フィルターを通過して、初めて代役として起用される。「常に学校内で上位3位以内に入っていれば、音楽で食べていける可能性がある。」と副田さんは教えてくれた。筆記テストで点数で表された数値ではないため、評価そのものが難しいのだが、「あの人はソロが上手」、「あの人は音が綺麗」などのように、何か常に人より長けている必要がある。そこに加えその人本来の人間性も音となって表れるため、心身共に磨く必要がある。それでも、「プロとして食べていける可能性があるだけ」で必ずしも音楽のプロとして成功する保証はない。
一般的な話に置き換えるとするならば、「車の免許を取りました」だけでは、公的に公共の道路で運転することが認められるだけで、誰しもが完璧にミスをしないプロドライバーになれるわけではない。車の運転はその人の性格が反映され、気が荒い人は乱暴に走り、逆に温和な人がゆっくり走ると言ったように、楽器を演奏する際にも、その人の人間性が音色となって反映される。どんな業界のプロであろうと、業界スキルと自身の人間性を常に磨き、その業界の技術に長けていて、はじめてプロとして活躍できる。それが副田さんの場合は、たまたま音楽であり、音楽人としての「自身の人間性」と「自身の技術」を、誰よりも磨き兼ね備えているからこそ、はじめてプロとして活躍できるのだろう。
「音楽を生み出すうえでサックスはその手段」と話してくれた言葉が、とても印象出来だった。自身の軸がサックスであるかもしれないが、ひとつに固着していないからこそ、マルチに活躍することができ、「Nam Jazz」を生み出せたのだろう。Nam Jazzは「お経」と「Jazz」の融合であり、仏教文化と音楽文化の融合とも言える。音の響きがいいから、ある部分だけのお経のフレーズを使うのではなく、お経本来の意味を理解し、普段通りに僧侶が読み上げるお経をJazzのメロディーラインに載せている。また、お経にも「楽しみ」、「悲しみ」などの物語のようなものがあり、その趣旨の流れにそった曲調にしている。仏教の信仰心の厚い人などから、「今までにない新しいことをはじめると、文句や苦言を呈する人はいないのか?」と聞いたが、何かの大きな火種になるようなことは全てクリアし、たとえ何か言われても、どんな内容であれ、理由を明確に伝えられるので問題もない。だからこそ、恐れて萎縮する必要もなく、堂々と自信をもって演奏することができる。
「私の家は仏教です」と聞いたことがあるだろう。しかし、お経に対して馴染みは薄く、読み上げられても、異国の言葉のように意味も分からなければ、発している言葉も謎すぎて、言葉ではなく「音」として捉えがちだ。お経で発せられる言葉の意味、内容を理解するととても興味深い。しかし、お経単体で聞くにはやや抵抗がある。だが、Jazzの要素が加わると、お経は唄として捉えることができ、「ボーカル」としてJazzの要素に自然に溶け込んでくる。Nam Jazzでは無理にJazzのメロディーラインにお経を載せたりしているわけではなく、お互いの程よい距離感をたもち、それぞれの文化を尊重するかのように、独立した形で曲、お経が進み、自然とお互いの良さが絶妙なバランスを保ち融合している。聞かせるのではなく、違和感なく自然と耳に入ってきて、それでいて心地よい。まさに仏のミワザならぬプロのミワザだ。それが、副田さんが作り上げたニューミュージック「Nam Jazz」だ。
プロ サックス奏者 副田 整歩 / Soeda Naomu
プロ サックス奏者 副田 整歩
1979年東京都出身
高校在学中に出演したステューデントジャズフェスティバルにて審査員満場一致でソリスト賞を獲得。
洗足学園音楽大学(クラシックサックス専攻)卒。
卒業時の成績を評価されYAMAHA新人演奏会に推薦され出演。
クラシックサックスを冨岡和男、ジャズサックス及びジャズ理論を土岐英史、アンサンブルを大和田雅洋、ジャン・ルデュー、フルートを斎藤光晴、クラリネットを大成雅志、ソルフェージュを佐藤まり子の各氏に師事。
お経とジャズのユニットNam Jazz Experiment(ナムジャズ)のリーダー、作編曲、ライブ・ツアー・レコーディング・アーティストサポート・プログラミング等を行うマルチミュージシャン。2016年にリーダー作をデリカテッセンレコーディングズから発表。Apple Music、Spotify等で配信中。
副田サックス教室(オンライン可):https://www.saxlesson.net/
『NAM JAZZ EXPERIMENT WEB』はこちら
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