OwaiKnight FM | Interview Baton #17
inu chopper ”Kiei Tashiro”
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バイクで人生を突き抜け続けている東京ガレージビルダー『イヌチョッパー』こと“Kiei Tashiro”さん。初めての出会いは2019年のYOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOW(Interview Baton #7)の時だった。その後、月日がたち再会したのはHaveFun ( Interview Baton #11)の時で、自らカスタムしたバイクでフラットトラックを楽しんでいる。田代さんの近くにはいつもバイクがあり、側には常に一緒の相棒パブロフが居る。いつお会いしても気さくに話しかけてくれて、楽しさとパワーを分けてもらえる存在だ。
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■楽しんで製作費を稼ぐ
「バイクで人生、台無し」と語る田代さんだが、仕事での稼ぎを自分のバイクライフのために使う事は一切ない。田代さん自身が作り出しているアパレルやバイク部品などを販売し、その資金でバイクライフを楽しんでいる。楽しむというよりも、もはやバイクは生活の一部と化しているので、「バイクと共に暮らす」と言った方が正しいのかもしれない。世界的にも有名なYOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOWにも自ら作り上げたバイクを出展するほどの実力で、バイクのメカニック経験も兼ね備えているので腕はプロ級だ。
バイクを作り上げるポイントとしては「部品の気持ちになって作業すること。」ガソリンがエンジンへと流れる際に通る道筋をイメージして、ストレスなくガソリンが流れるためには、どこをどう削れば良いか、1つ1つ作業を進める上で重要なポイント。部品を自ら作り上げるのだから、製作する場所も設備も充実しているのだろうと思っていた。実際にお邪魔すると一人がやっと入れるスペース。そこには、ガス溶接機、ボール盤などバイク製作に必要な道具がある。
田代さん自身が1×4材にて作り上げた約180㎝×90㎝のガレージはマグロ漁船の工作室にも似ているようで、お世辞にも広いとは言えないスペースだが、実際に座ってみると手を伸ばすと壁に掛けられた工具に直ぐ手が届くため、作業効率は抜群に良い。デッドスペースは無く一つ一つの道具の配置が工夫され、そこにしか置けないように工夫されている。探し出すストレスもなく作業に集中できる。限られたスペースであっても、できる事を田代さんは証明してくれた。唯一の難点としては、冬は寒くて夏は暑い所と楽しそうに教えてくれた田代さんがとても印象だ。
■ バイクで突き抜ける
山の向こう側に何があるかが知りたくてバイクに乗り始めた16歳から、現在に至るまでバイク歴は約40年。バイクで突き抜ける人生を、今もなお、スロットルを緩める事なく駆け抜け続けている。生活の中には常にバイクがあり、当時、勤めていた会社を辞めて出場した1991年オーストラリアン・サファリ・ラリーを皮切りに、ネバダラリー、バハセンと、いつしか世界のその先を探求し続けてきた。
当時を振り返りながら話してくれた田代さんから、レースの成績ではなく参加した時の仲間との思い出など、生涯忘れる事のできない経験を獲得したことで、優勝カップ以上の宝を得られたことが伺える。
■あと5年で定年だけど5年で死ぬわけではない
現在の年齢は55歳。一般的な会社勤めであれば定年まであと5年。ぼくが知る55歳は、精力的な活動とは真逆のイメージ。【残りの5年間は何事もなく平和に過ごしたい】、【もう年だから若い時のようにはいかない】など、年齢を理由に自らを衰退に追い込むかのような言葉を発している姿を見かける。しかし、田代さんは全く違った、出会った2年前よりも更に精力的に活動している。話を伺って感じ取れるオーラは時の流れに逆行してドンドン若々しくなる。『55歳の知識と経験を兼ね備えた少年』と、いう言葉がピッタリな印象だ。『MOTO NAVI (モトナビ) 2021年 11月号』に掲載されている田代さんの記事からも知ることができる。
巻頭に田代(inu chopper)さんの記事が掲載
『MOTO NAVI (モトナビ) 2021年 11月号』
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「年を取ると経験値が増す。歳をとるのも悪くない」と、にこやかに語る田代さん。バイクに乗ると見た目以上に体力を消耗する。スピードが速くなるごとに体に受ける風が増し、その風が体を冷やして体力を奪っていく。そのような状況でも常に高い集中力を維持しなければならない。ツーリングスポーツという言葉もあるように、バイクに乗ることは自体が体全体を使った集中力を必要とするスポーツそのもの。歳とともに体力的には衰えを感じるものの、若い人より持久力が勝り結果的に、より長く、よりアグレッシブな走りができる。それは、少しでも体に負担の掛からない方法であったり、動きの無駄を省くライディング技術であったりと、長年の経験から得た技を持っているからに他ならない。
年齢を重ねると悲観的になり、まるで自ら人生が終わりに向かっているような言動は、田代さんには全く見受けられない。しかし、いつの日か力の限界を感じ、今のように排気量の大きいバイクに乗れなくなる。「その時は、50㏄のスーパーカブに乗ってオワイナイトのタクヤの家に遊びに行くよ」と、人生の限られた時間を全てを受け入れ、どんな時でも心から桜花している田代さんの目は、ヘッドライトのハイビームのように常に先を照らし続けるかのように、イキイキと輝いていた。
■クライアントの壁
約25年間、個人事業主としてライターやテレビ番組の製作プロデューサーなどで生計を立てていた。なかでも、手掛けた仕事の代表作が、セブンイレブン銀行ATM。前機種に起用されていた特徴的な作動音の製作 (大寺さん&田代さんの共同制作)など、精力的に活動していた。ただ、どうしても超えられない「クライアントの壁」がそこにはあった。自分が完璧と自信を持って作り上げたモノであっても、クライアントのヒトコトで全てが変わる。また、田代さん自身クライアントだけは経験がなかった。自分がクライアントの立場になるためには、発注できるくらいの資金がいる。その為には、会社という大きな組織に属す必要があり、それは企業するかサラリーマンになることを意味していた。幾度となく、入社の誘いがあったが、今更、サラリーマンになる気もなく断ってきた。だた「サラリーマンになると会社のお金で面白いことができる」との誘惑に誘われ、憧れていた『クライアント』になれることから、3年前にサラリーマン人生がスタートしたようだ。
田代さん主演。『ふそう名車復活プロジェクト』
■一瞬のスピードより生涯のスピード
「速いスピード」で駆け抜けるのも楽しいが、「ゆっくり走る」のでもいいから生涯バイク乗りで居たいと、話してくれた田代さん。バイクで走ると、特に夜は空を飛んでいるような浮遊感を得られるのが楽しいと、満面の笑みを浮かべながら語る田代さん。その姿を観ているだけでも、楽しさがビンビン伝わってくる。
「楽しむ秘訣としては、バイク全般に対して詳しくなる必要はない。自分が今乗っているバイクの深く知れば、バイクライフがより充実した楽しいものになる」と田代さんは教えてくれた。確かに、田代さんの言うように、ぼく自身も今乗っているバイクについて知れば知るほど面白みが増してきた。最初は何もしらなかったが、1つ1つ突き詰め深く知ることで、日常のメンテナンスから、消耗品の交換、出先で故障した時の復旧などできるようになり、いつでも最高のコンディションで、安心してより遠くまで行ける快適なバイクライフを送れるようになった。
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The Roost制作チーム。中央に写るのが田代さん
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インタビュー終了後、おもむろに鉄の板を切り始めた田代さん。それをL字曲げて、「別な板を内側に溶接する場合と、外側に溶接する場合はどっちがいいかとか考えている。どっちがいいと思う?」と突然、ぼくに聞いてきた。ある程度の年齢に達すると、考えへの柔軟さがなくなり、自分の今まで生きてきたプライドから、自分よりも目下の人には聞けない方も居るかと思う。だが、全くそのようなそぶりはない。もしろ、一緒に考えて欲しいとお願いされているかのように聞いてきてくれた。田代さんは小説家 開高 健の言葉「心はアマチュア、腕はプロ」がピッタリと当てはまるガレージビルダーだ。
■2021年もYOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOWに出展
2年ぶりの開催となる2021年のYOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOWだが、田代さんもHave Funのメンバーの1人として、自ら作り上げたバイクを出展予定。また、当日は普段ネットでしか買えないイヌチョッパーオリジナルのアパレル類などの販売も予定している。ぼく自身も気に入ってきているイヌチョッパー製のコーチジャケットは、着ているだけで声を掛けられるほどの人気だ。人間としても面白み溢れるイヌチョッパー田代さんに会える絶好のチャンスなので、会場に行った際には、是非、展示ブースに立ち寄ってほしい。
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inuchopper “Kiei Tashiro“
映像ディレクター、バイクレーサー/ビルダー、アパレル製作な様々なシーンで活躍し続けているマルチクリエイター。腕はプロ、心はアマチュアの精神で日々突き抜けている。
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